【感動】転スラの原作最終回、まさになろう小説のレジェンド。タイトルの伏線まで回収するとか・・・・
ネタバレ注意
最終話 転生したら――
http://ncode.syosetu.com/n6316bn/256/
「先輩、先輩!? しっかりして下さいよ、先輩ーーーー!!」
刺されて倒れたナイスガイを抱えて泣き叫ぶ若造と、それを悲しそうに見つめる女性。
田村と沢渡さんだ。
コイツ等、本当に変わってないな――いやまあ、変わってなくて当然なんだけど。
俺は田村に歩み寄り、肩を叩いた。
「ちょっとどけよ、田村」
「っ!? 誰だ、君……? 何で俺の名前を知って――」
「いいからいいから。相変わらず細かいヤツだな」
文句を言おうと俺を振り向いたが、あまりの美貌に言葉を失った、って所か?
沢渡さんに怒られるぞと思ったが、その言葉は飲み込んでおく。
俺は田村を押しやると、懐から取り出した宝珠ギジコンをナイスガイの死体へと翳した。
さて、と。
死体と宝珠ギジコンが上手く融合したので、後は俺の『多重並列存在』を移して完了だ。
おっと、忘れてた。
人間の肉体には痛みがありそうだし、きちんと治療しておこう。
そう考えて、懐から取り出した回復薬を死体へと降り注ぐ。
見る見るうちに傷が消えるのを確認し、こっちでも薬は効果があるのだと納得した。
上手く治癒しなかったら、一度飲み込んで復元するしかなかったので少し面倒だと思っていたのだ。
回復薬に効果があって助かった。
これで準備完了。
俺は意識を集中し、宝珠ギジコンへと『多重並列存在』を移した。
《成功です。こちらでも問題なく能力スキルは発動するようです》
うむ、良かった。
ナイスガイ――つまりは元の世界の自分の肉体に、今の意識を分けて移す事に成功したようだ。
さて、俺――三上悟――が目覚める前に、さっさとこの場を離れるとしよう。