女性漫画家「表現者だからって男の性的搾取が許されるのはおかしい。そういう作品は全部なくなるべき」
性的搾取が行われても「表現者」であることが免罪符になる…女性漫画家が抱く違和感
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/95461
ひと昔前までは、多くの俳優の奔放な恋愛も「芸の肥やし」、「やんちゃ」といった言葉で大目に見られてきたが、昨今は芸能人の不倫などに対する追及はかなり厳しい。そんな中でも、なお「許される範囲」が広いのが、アーティストや表現者と呼ばれる人たちだ。
「“表現(者)特区”があるように感じられますよね。作品を作る人においては、『ハチャメチャさや破天荒さも、才能の一部特質である』と許容される場合が多かったように思います。私も若いときは、そう受け取らなきゃと思っていたのをすごく覚えていますし、特にファンや業界の人たちは、許してしまいがちだと思うんですけど。そんなに興味もない人たちですら、『アーティストだから、そういうこともあるのかな』という感じで、妙に甘くなる。
自分自身、加害的なことではなくても、漫画家を名乗ることで、いろいろな社会性の欠如を世間や仕事相手から大目に見てもらっているなと、本当にずっと感じていますし、甘え続けている自覚もあります。だからこそ、表現者が起こした問題を、ふつうの一般企業で起こるケースより、公に社会が許して、増長させてきたということが、なんだかすごくグロテスクに思えて……。各業界のハラスメントが、最近やっと糾弾されるという形になったのは、本当に今まで声を上げてきた人たちの力だと思います」