【悲報】大手ゲームメディアIGN「私がゼルダティアキンのエンディングを許せない理由がこれです」
IGN「ゼルダを適当に人間に戻したらあかんやろ……」
何も反論出来なかったわ……
https://jp.ign.com/the-legend-of-zelda-tears-of-the-kingdom/70707/opinion/
大空から地上に落下していく人間に戻ったゼルダ姫を、プレイヤーであるリンクが空中ダイビングしながら追いかけ、最後に彼女に手を差し伸ばして助ける。
感動的な場面だし、カットシーンではなく実際のゲームプレイに落とし込まれていて、素晴らしいような気がしないでもない。しかし、いや、待てよ。ゼルダ姫は本当に生き返ってよかっただろうか。龍になるのは「禁断の術」であり、「永遠に元の姿に戻ることはない」はずではなかったのか。龍のままにした方が、本作のミニマルなストーリーテリングとの相性も良かったのではなかろうか。
そんな違和感が、地上に落下するゼルダ姫を追いかける私の頭をよぎった。無事に地上に戻って、リンクに語りかけるゼルダ姫を見ていると、私は確信した。ゼルダ姫が生き返ってはならなかったのだ、と。
リンクはしゃべらない主人公だ。ゲームの序盤で共にハイラル城の地下を探索するとはいえ、ゼルダ姫とリンクの関係が深く描かれるわけでもない。ついに再会を果たしたふたりだが、そもそもリンクにとってゼルダ姫はなぜ特別な存在なのか。忠実な騎士がお姫様を守る記号的な関係以上の物語性がこのふたりにはないのだと気づかされる。会話が成り立たない龍のままでは、その欠点が浮かび上がってこず、悲しくも美しい静かな再会だけが記憶に残ったはずだ。
もちろん、「ティアーズ オブ ザ キングダム」は大衆向けに作られたエンターテイメント作品である。龍のままではあまりにも希望がなく、どうにかハッピーエンドで終わらせる必要があったのかもしれない。しかし、ゼルダ姫には「龍化」という禁断の術を使う覚悟があったが、本作のシナリオに同等の覚悟があったとはとても言えない。
その覚悟がないのなら、初めから「禁断の術」、「永遠に戻れない」といった設定は避けるべきだ。現状として、それらは安易なミスリードにしかなっていない。ゼルダ姫が人間に戻れた理由も弱く、「ラウルとソニアが奇跡を起こしてくれたのかもしれない」程度で済まされる。