ヤマカン「シン・ゴジラなんかが興収1位になる日本はヤバい。邦画は完全にオタク産業と化した。」
山本寛 公式ブログ
オトナのコンテンツ
2016/08/20 12:29
ゴジラというコンテンツをそれほど詳しく知ってる訳ではないし、『シン・ゴジラ』をここで詳しく語るつもりも1ミリもないんだけど(でも2回観ました)
でも『シン・ゴジラ』が今年の邦画興行一位を狙えそうだ、と聞くと、「え、上に何もいないの??」と素で疑問に思ってしまう。
そりゃ歴代邦画上位には今もジブリ映画があるのだが、しかし徐々に映画全体がオタクコンテンツに成り下がりつつある気がしてならない。
20~50代のオタク層が狂騒と共に何度も足を運ぶ一方、カップルや山田洋次を嗜むお年寄りは足が遠ざかっているようだ。
興行側もそれを予想している感が大きくなってきた。
本当に漫画原作の映画が増えた。アニメで人気を確かめて、オタク層の市場を得ての(実写)映画化が増えた。
人気原作が必要ならば又吉直樹の『火花』でも映画化すればいいのに、配信に持っていかれた。
すっかり映画はオタク産業となってしまった。
それは日本のことだけではない、アメリカ映画もアメコミ原作やディズニー系のなんと多いことか。
なんか映画って、こんなに「大きなお友達」が観るものだったっけ?
首を傾げるしかない。
周囲の業界人に『シン・ゴジラ』を絶賛する人があまりに多くて、え?そこまでか?とその感想を読んだり議論したりしていても、どうも首を傾げることが多い。
その目を見開いて興奮する賛辞には「ゴジラは神聖」「俺たちのオタクコンテンツが映画市場を席捲して最高」みたいな心理がベースにあるように感じられるからだ。
純粋に映画として見えてない。
オタクは『(旧)エヴァ』あたりから、何にも変わってないな、と。
アニメ映画に実写の役者を起用されると嫌がる癖に、オタクコンテンツが映画興行に影響し始めるとドヤ顔をし始める。
なんともはや、呆れる。
「大人のコンテンツ」はどこへ行ったのだろう?そもそもこの国に大人は何人残っているのだろう?
http://lineblog.me/yamamotoyutaka/archives/9661526.html