【朗報】ドラクエで“死んだらお金が半分になる”理由、堀井雄二氏の「優しさ」で生まれたシステムだった
堀井氏がRPGを日本で流行らせるにあたって意識したのは、「レベルがアップしたら強くなる」とユーザーにわかってもらうこと。今でこそ当たり前すぎるこの概念だが、RPG初心者しかいなかった状態の日本ではまず、この概念を理解してもらうところから始まったのだ。
そして、これをするうえで取り入れたシステムが、モンスターにやられて死んでも、お金が半分になるだけで、ステータスはそのまま維持されること。死んだらすべてが振り出しに戻ってしまうゲームが多かった当時において、経験値がリセットされないようにしたのはRPG初心者への配慮。何度死んでもプレイヤーが強くなり続けることで、いずれはゲームがクリアできるように設定したのだ。
死んだら経験値はそのままにお金が半分になるというこの仕様は、現在のドラクエにも受け継がれ続けている。一見すると、「お金を半分にするなんて…」と意地悪にも感じられるシステムだが、むしろその逆で、堀井氏は優しさから「ペナルティーをそれだけにした」と明かすのだった。
ただその一方で、中村氏がプロデュースしたドラクエシリーズのスピンオフ作品『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』は、まるで逆のゲーム性。死んでしまったらすべてが一からやり直すことになるシビアなシステムが、プレイヤーを熱中させた。
当時は斬新だったシステムが今では常識になっているあたり、いかにドラゴンクエストというゲームが、日本に根付いているのかわかるというものだ。基調な秘話が多数語られた「X年後の関係者たち」は現在、民放公式テレビ配信「TVer」にて無料配信中。リメイク新作の発売とあわせて是非チェックしてほしい。