ゲーム開発者さん、ニワカゲーマーが就活でゲーム会社に志望してきて困惑する
「ゼノサーガ」の紆余曲折が「ゼノブレイド」を生んだ――不定期連載「原田が斬る!」,第7回はゼノシリーズ総監督の高橋哲哉氏にモノリスソフトの今を聞いた
原田氏:
いやあ,新卒を採るのはやっぱり重要ですよ。育てないとダメですね。我々も採用を減らしていた時期があって,空洞化を感じることもありました。
ただバンダイナムコエンターテインメントの場合は,事業の幅が広がっていることもあってか,志望者の層も一昔前とはガラッと変わってきていて。
4Gamer:
変わってきたというのは?
原田氏:
学生の就職したい企業ランキングでトップ10に入るぐらいになって,“優良企業のうちの1社を選びました”みたいな感じなんです。
それで併願してる会社を聞いたら,日本を代表する名だたる企業が並んでいたりするし。
高橋氏:
バンダイナムコさんの状況とは全然違いますけど,うちに来る新卒も似たような感じですよ。
「ゲーム大好きです」っていうから「何やってるの?」って聞いたら,カジュアルなゲームの名前が1本しか挙がらなかったりとか。
原田氏:
そうなんですよ! こっちから聞かないと,ゲームの話すらなかなか出てこない。きっとすごく優秀なんでしょうけど,
ウチで働くことへのモチベーションがどこにあるのか,こっちが探っていかなきゃいけない感じになったりしてて。
高橋氏:
話を広げてみようとしても,「PS4持ってないです」とか「Switch買おうと思ってます」とかなんですよね。
「ああ,今の新卒はそんな感じなのか」みたいな印象はあります。
原田氏:
別にカジュアルゲームでもいいんですよ。だけど例えば本人が「ゲーマーだ」と言うからには,ランキングで上位ですとか,なんかそういうエピソードが聞きたいじゃないですか。
なのに,ヘタすると片手間にやってる俺の方が上じゃねえか,みたいなことすらある(笑)。
原田氏:
ゲーマーって言葉のイメージが,僕らが考えてるものとはちょっと違ってきてるのかもしれません。うん,もはや違うんだろうな。
大企業化ゆえの現象というだけじゃなく,僕らの頃とはゲームに対する向き合い方が。
https://www.4gamer.net/games/368/G036837/20190416018/index_3.html