バットマン作者「アメコミは日本の漫画に負けた。アメコミはワンパターンのヒーローしかない」
『バットマン』や『スーパーマン』など手掛けたアメコミ界の大御所作家、チャック・ディクソン氏が「漫画がアメコミを打ちまかした理由」について分析している。
以下、Ask Chuck Dixon #65より抄訳
https://youtu.be/utGdLiGOWFg
質問:
なぜ漫画がアメコミを完膚なきまでに叩きのめしているのか、意見をお聞かせください
ディクソン氏:
簡単です。日本の漫画には作り手の技巧、情熱、献身が詰まっているからです。
マーベルやDCにはほぼないと言って良い部分でしょう。
残念ながらアメコミにはバリエーションがなく、異なるジャンルというものが存在しません。
漫画のように読者一人一人が楽しめる作品がないのです。
漫画は魅力的で、それぞれ違う作風で、人を惹きつける面白さがあり、バラエティに富んでいます。
一方でアメコミは一部例外を除いて、多くの作品が十分に練られておらず、巧く作られていません。何にでもあからさまな政治思想が盛り込まれており、変化に富んでいないのです。
ディクソン氏:
自分は釣り漫画好きを公言していますが、本当に釣りだけを描いた作品なのです。
別の惑星で吸血鬼が釣りをしているわけでも、魔女やゾンビが出るわけでもありません。
男の釣りを美しい描写で魅力的な物語に仕上げています。
しかし我々の国はどうでしょう。大手出版社からは中途半端なスーパーヒーローしか出てきません。
しかもどれも作者の政治思想を体現したヒーローで、見ていてイライラします。
絵も良く描けておらず、アイディアがうまく形になっていないのです。
自分の好きなジャンルの漫画を選べる時代に、どうしてこのようなゴミを読みたいと思うでしょうか。
1つの味付けしかないアメコミに対して、日本の漫画が勝つのは自明の理でしょう。